PFI事業


PFIとは

民間の経営ノウハウや資金を使って社会資本を整備する手法

P=PRIVATE(民間)

F=FINANCE(資金)

I=INITIATIVE(主導)

PFIとは、公共事業の分野に民間事業者の持つ経営力、資金調達力、技術力を導入する新しい事業方法です。公共、公益施設を民間事業者が設計、建設、資金調達、維持管理運営し、利用者に対して、高品質の公共サービスを提供することを目指しています。  PFIはイギリスで誕生しました。1992年、イギリス政府は予算不足から小さな政府を目指し民営化やアウトソーシングを進め、その一環として民間の資金を活用するPFIが開発されると「エリザベス3世橋」で初めて導入され、その後社会整備の一つとして円滑に運営されるようになりました。  我が国においても1999年9月に「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(PFI法)」が施行され、国、地方公共団体を中心に導入に向けて活発な動きが行われています。  公共事業予算が減少の一途をたどる昨今、今後日本の公共事業の新しい事業スタイルとして、PFI事業は増加していくことが予想されます。それは、これまで官庁主導で行う事が当たり前と考えられていた事業にまで及びます。民間事業者が新規産業として取り組む事で、公共事業は新しいスタイルへと変貌をとげつつあります。

BTO
Build(建設) Transfer(譲渡) Operate(運営)
民間が建設し、建物を公共に譲渡する。その後契約期間民間が運営する
BOT
Build(建設) Operate(運営) Transfer(譲渡)
民間が建設し、契約期間内に管理運営。契約終了後、公共に移管する。
BOO
Build(建設) Own(所有) Operate(運営)
BTOのように公共への施設移管を伴わないプロジェクト推進方法

官民役割分担

従来BTOBOTBOO
公共民間公共民間公共民間公共民間
プロジェクトの発掘
事業企画
許認可
事業者の選定
設計
建設
資金調達
運営・維持管理
所有 *○
事業実施後の監督
事業のリスク

PFI基本理念

①公共部門による民間部門からの公共サービス調達

②VFM(バリュー・フォー・マネー)の最大化

③官民の役割分担

①公共部門による民間部門からの公共サービス調達

PFIが従来と違う点は、公共部門が直接住民にサービスを提供するのではなく、民間事業者が提供するサービスに料金を支払うというところです。民間事業者は設計、建設、運営、維持管理を一体化して事業構想を構築し、自らの経営努力により収益性を確保する事が出来ます。民間事業者は従来の請負業者から、真のサービス提供者へと変貌するのです。

企画 設計 建設 資金調達 運営維持管理 リスク分担 監視
従来型公共事業 公共 A社 B社 C社 D社 公共 公共
公共は各社と請負契約(事業資金は税金、地方債にて調達)
PFI 公共 A社 官民分担 公共
1事業者と事業権契約(事業資金は事業者が金融機関から調達)

②VFM(バリュー・フォー・マネー・)の最大化

VFM(Value For Money)とはPFIにおける最も重要な概念です。これが公共事業にPFIを導入する際の判断基準となります。民間事業者は自社のノウハウを活かし、最大のVFMを生み出す事が重要であり、PFIの目的となっています。

VFMとは

「一定の支払に対して最も価値の高いサービスを供給する」という考え方である。サービス基準が満たされるとともに経済的である事が重要で、PFI事業を導入する事で発生するコスト削減の額がVFMと考えられる。

VFMの最大化とは
従来の公共事業

公共の総負担額

設計・建築
維持運営
設備更新修繕
+
リスク

PFI導入事業

公共の総負担額

サービスの購入費

=VFM

VFMは税金の使用効率の最大化を目指すものである。もっと簡単に言うと「PFIを導入し、民間の努力で経費削減すれば、どれだけ公共支出(税金)が減らせるか」という事です。VFMが最大化すればそれだけ公共支出が減り、公共事業と同じサービスがより安価で受けられるのです。

③官民の役割分担の明確化

PFIではリスク分担を明確化し、公共と民間の得意分野を最大限に活用します。これにより、従来の第3セクターにみられた責任所在の不明確さを解消し、経営の効率化を促進します。しかし、民間事業者への過剰なリスク移転はVFMの低下を招き、事業総コストの増大につながることから、公共の総コスト引き上げの要因ともなるため、契約時に官民のリスク分担を綿密に打合せすることが大切です。 

主なリスク

計画段階リスクの種類内容
共通 政策の転換、議会の承認が得られない、許認可、税制の変更 制度変更
物価、金利、為替 物価、金利、為替 物価、金利等の上昇による維持管理費増大
社会 住民の反対運動、環境、公害問題
パートナー パートナーの破綻、事業悪化
不可抗力、自然災害 天災により費用の増大や施設の使用が不可能になり事業中止
事業破綻 官民それぞれの契約不履行による破綻
計画 設計遅延、変更 共もしくは事業主の都合による遅延、変更
資金調達 資金確保の不確実性
資金調達 設計ミス 公共の提示ミス、民間の設計ミス
設計ミス 公共の提示ミス、民間の設計ミス
建設 工事遅延 工事遅延による未完成
建設費 公共の指示による増大、見積間違い
性能 公共の要求水準を満たしていない
運営 周辺環境 競合施設が周辺に建設され、利用者が減少
施設 天災、火事等による修繕費の増大及び、継続運営の可否
運営コスト 公共料金の増大
料金 料金変更が困難
移管 施設移管時の修繕

リスク分担は契約時に可能な限り詳細にわたり契約書に明記することで、責任の所在を明確にし、事業の安定的継続を確保する。 このリスク分担が今後のPFI事業の成功のキーポイントである。

官公庁側メリット

1.コスト削減が出来る
完成後の運営で発生するリスク(経営、管理等)を民間に移す事で、
   資金の削減が出来る。・・・・・VFM
2.事業発足時の大型支出が回避出来る
完成までに建設にかかる膨大な費用を従来は発足時に起債や借り入れで賄っていたが、
   民間負担となり、開業後の契約期間の分割でサービス料支払いの形式をとれる。
従来型
財政支出 建設コスト  
運営管理コスト
1.2.3.4・・・・ 期間(月)

工事完了時には総工費全額を支払わなければならないため、初期費用が膨大

PFI事業(一例)
財政支出 ↑建設期間支出なし
←----------------→
 
サービス料の支払い
1.2.3.4・・・・ 期間(月)

契約期間で割賦支払いの為、計画的且つ安定的な予算構築が可能

3.公共施設に民間のノウハウが導入される
事業経営を民間に委ねるため、民間の経営感覚、資金の活用ができ、従来の
   公共施設では出来なかった経営方式、サービス提供が可能となる。

事業者側メリット

1.新しいマーケットの開拓
公共事業の運営、整備が民間に委ねられ、新規事業参入の機会が増加する。
2.自社のノウハウが十分に反映される
設計施工となるため、自由に自社のノウハウを設計段階から十分に取り入れ、
   開業後をにらんだ建物を建設することができる。

第3セクターとの違い

事業事業者選定リスク分担
PFI方式 公共性が高く、従来官公庁が建設、運営、維持管理を行っていた事業 選定は情報公開し、透明性の高いものとする 契約書に明記し、官民のリスク分担を明確化する
第3セクター 官公庁の出資、指導、監督が必要で、官民が必要と認めて企画した事業 公開性のない官民協議 双方が互いに責任を押し付け合い、責任の所在が不明確